いろは歌
いろは歌の全文は次のようになります。最初にひらがな、後半は漢字表記です。
いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす
色はにほへど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならん
有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず
意味
いろは歌は次のような意味を持っています。一般的には仏教の無常を意味していると解釈されます。
今は香り豊かな花もいつかは散ってしまうように、この世界で変わらない人など誰もいない。道もない山を越えていくように今日も人生を生きていくけれど、無意味な夢などに惑わされはしない。
作者
作者は不明ですが、次のような人が候補として挙げられています。まず、真言宗の開祖、空海。弘法大師として知られる仏僧です。次に柿本人麻呂。万葉集に出てくる歌人です。また、大宰府に左遷された菅原道真などが挙げられますが、いずれも専門的には可能性は低いそうです。いろは歌は平安末期に成立したと考えられています。