普遍のマルクス主義からの考察
産業革命以降において生産力は爆発的に向上し、自由がゆえに生産物が消費をはるかに上回った結果に、当時の模様をエンゲルスは「生産力は幾何級数的に増加するのに反し、市場の拡張は算術数的にしか増加しない」と語ったように、物が溢れ価値が低下して利潤の低迷で経済社会が混乱したのです。そのような自由放任の虚無主義の中で、ニーチェは「すべての神々は死んだ」と、人々を疎かにした結果、社会を混乱させ世界恐慌、第二次世界大戦に陥ったのです。マルクスは利潤の低下はやがて共産主義にと共産党宣言をしました。
その事を、ケインズ派のロビンソンは「完全競争(生産=消費)の静態が実現すればそこでは利潤が消滅する」と、逆に言えば利潤が無くなれば静態で完全競争が実現するとなります。これがマルクスエンゲルスの共産党宣言となるのです。それがレーニン、スターリンから始まったソ連の共産党なのです。その影響を受けたのが毛沢東の文化大革命であり、日本赤軍だと理解できます。現在はソ連共産党、文化大革命、日本赤軍は崩壊しましたが、中国共産党は周恩来、ケ小平によって姿を変えました。それは利潤重視の資本主義に変えたのです。そして今では日本を完全に追い越したのです。何れにしても利潤が産業革命以降経済社会にとって大切だったのです。世界恐慌、第二次世界大戦になった歴史はこの自由放任がゆえに人々を疎かにし、また利潤を無視して、経済社会を混乱させた結果なのです。周恩来・キッシンジャー機密会談の中で、周恩来は「日本は途上国の植民地化を進めている。このまま日本が経済拡張を続けたらいつか問題を起こすでしょうね、その時は、「自衛だ」と称して経済だけでなく、軍事も拡張もおこなうでしょう」、この予想が適格なことはマルクスを熟知していたからだと推定できます。それは、価格競争による利潤を無視して国外生産に移行した結果、財政難に陥り金融に頼って円が溢れ、現在金融政策がままならない状況で円安を余儀なくしています。以上のこの事を反省しない限り日本の発展は遠のくばかりです。従って自由が故に自由放任では無く有効需要重視の規制が重要だと思考できます。