自由貿易でなく「底辺への競争」(ネット環太平洋パートナーシップ協定より)

ーニー・サンダース米上院議員はNAFTAなど過去に米国が締結した自由貿易協定FTAの結果おこったことを分析し、TPPに強く反対する[143]TPPに加盟すればベトナムやマレーシアなど労働法が国際基準から大きく離れた国々と米国が競争する事態となる。もし競争となれば、企業側は低賃金・長時間労働など劣悪な労働環境で労働者を働かせて搾取できるようなそれらの国々に生産拠点を移すだろう。雇用がオフショアされない場合では、それらの国々と競争するために企業が人件費などを削らざるをえなくなる。結果として賃金が低下していく。それらの国々と競争することは自由貿易ではなく底辺への競争であるとサンダースは述べる[143]