2022年10月

円安と金利から

 消費ありきの消費税撤廃論は間違い、何故なら財政=金融(国債)ではないからです。それは、財政=収入利潤(産業活動)からの税収で成り立ち、金融=貨幣・預金・債券なので、財政=金融が成り立つのなら、産業活動での利潤は不要となる。それ故に収入利潤が如何に重要かで、財政は税収で成り立ち、全産業(個人収入含む)での利潤からの税収が全てで、消費税でもありません。また金融利潤だけでもありません。

(無担保無利子保護融資の返済について)

 現在円安が続いています。そして円安が定着進行しているように見えます。それは米国の金利によるものと判断できます。また量的金融緩和が原因しているとも言われています。

米国のインフレで金利が上昇している原因は、米国の消費性向の高さだと判断できます。元来米国の消費性向は日本よりはるかに高く、経済回復が早いのでインフレにより金利が上がりやすいのです。一方日本は現在世界でも賃金水準が低くなっているようです。それは利潤があげられずにリストラによる非雇用制度が原因しています。消費性向が低い上に勤労所得が低く、財政難で社会保障が薄く削減され消費に影響し経済回復が出来ないのです。この消費性向・消費を認識しないと、消費不況で経済は崖淵にたっていることが分かりません。日本は資産があるとか悪いインフレだと言っている場合ではないことを強く認識すべきです。消費・消費性向を無視した経済政策は有りません。しかし消費ありきの消費税撤廃は減税となるので逆効果で税収を上げられる経済政策が急務なのです。金融(国債)で減税を賄う理論は、量的金融緩和を進める日銀に拍車をかける事に成ります。もし財政=金融で成り立つのであれば、産業活動による利潤はいらない事に成ります。それこそ共産党宣言となるのでは、従いまして産業活動による収入利潤がいかに重要か分かる筈です。
 早急に円安による輸入物価高に対処しないと、消費の減退で輸入企業の収益減少による破綻が出てくる事が推察できます。それを一時的に政府が保護しても止めるのが容易では無くなります。
何故なら無担保無利息の金融で保護しても、行政の貸付金企業側の借入には変わりなく、借入は返済が伴いその資金は利潤を上げられなければ返済は出来ません。利潤が上げられず返済が出来なければ借入は膨らみ、破綻する事に成ります。従いまして国内での産業利潤が上げられ再生産が順調に進む有効需要を生み出し、財政・経済の再生が出来るような経済政策を急ぐべきです。リンク
 為替は円安でも円高でも物価に影響し経済を大きく左右します。為替の安定が経済の安定と成るのですが、金利差により為替が変動するのは周知の通りです。日本は負債大国なので為替の変動に金利操作が出来ないのが実情でしょう。それに衰退している経済に水をさす事になるからです。金融の量的緩和を抑制出来ないのは、企業保護など経済対策費に必要だからに他ならない事強く認識すべき時です。


最後に、もし米国がバブル崩壊で金利が低下したら、日本も多くの資産を失い且つバブル崩壊となるでしょう。一方日本が金利を上げたら多くの負債を抱えているので金利負担が厳しく重くのしかかります。経済政治対策を急ぐ時だと思考できます。