2016年5月
政治家、経済家、金融家の責任
(経済学は聖書完)
バブル崩壊後、中国を始め、タイ、ベトナム等東南アジアにこぞって企業が生産基地をつくった。その背景にはバブルによる企業倒産と金融業の相次ぐ破たんと合併で、金融業が貿易による手数料など外為で利益を上げる事で海外進出を推進し、価格競争に奔走してきたことで、経済は不況から脱失できないで長期に停滞しているのは事実です。それを先立って後押ししたのが政治家と経済家だった。そして経済評論家がそれに輪をかけてグローバル経済といって、貿易だけに力を入れてきたことで産業空洞化により、現在の日本経済は崩壊の中にあるのです。
日銀のマイナス金利は円安誘導だと日銀黒田総裁は述べていましたが、海外生産基地政策は一部の企業や銀行の貿易推進で外為利益を誘導することは出来ても、円安でのメリット、デメリットで財政再建にほど遠いと考えられます。(現実に証明されています)固定相場制などを検討してはとも考えられるのです。
日本経済が崩壊の中にあり、銀行の再破綻を阻止するということで有るなら、貿易だけに目を向けるのではなく、国内産業での雇用創出でマイナス金利政策をとることは、ある程度良しと言えるでしょう(長期的には無理)、それには貿易ではなく、国内産業立て直しで海外生産基地を縮小して国内に移動すべきなのです。リストラなど雇用を疎かにしている限り経済や社会の再生はないでしょう。
税収を上げる目的は財政健全化や社会保障の充実なはずです。それには消費税増税ではなく個人所得や法人税の税収を上げることです。それはとりもなおさず企業が業績を上げることにほかならなく、それには海外で生産していては業績は上げられないのは事実でしょう。
IMFはマイナス金利に疑問を投げかえて、財政出動だと述べているようですが、財政出動は財政が豊富であればできるでしょう、しかし、今の日本は赤字財政で消費税値上げを頼りにしています。日本の実情を知らないか、または国内政策に力を入れろというニュンアスではとも考えられます。マイナス金利政策ではなく政府政治や経済界の力が必要な時です。
いずれにしろ、金融政策だけで経済は成長しないことは間違いありません、それはケインズも懸念していたことなのです。その後世界恐慌が起こり第二次世界大戦が勃発することになったのです。政治家、経済家、それに経済評論家が経済学をもう一度見直す時だと考えます。
それは経済とは国を治め国民を救うといいます。聖書には自分を愛するように隣人を愛せと有ります(前項)。「情けは人の為ならず」といいますが、聖書には「あなたのパンを水に浮かべ流すがよい。月日がたってから、それを見出すであろう」
(コへレトの言葉11章1節)(己の身を捨てて施しをし続けること、現実に効果がないと知りながら愛し続けることこそ、唯一むなしくない行為だと言われ)。無駄のようでも必ず報いが得られるということでしょう。経済学も然りで縮小経済(リストラ等)や価格競争は経済を崩壊させるのです。
松下幸之助氏が松下政経塾に対して与えた命題である「人間とは何か」はまだ解明されていないのでは?と考えます。それは、人間とは何かは聖書でしか解き明かされないからでです。経営の神様と言われた人の思いは聖書の中にあると思われるのです。そのことは松下政経塾の正門は聖書の「狭き門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入るものは多い。しかし、命の道に通じる門はなんと狭く、その道は細いことか。それを見出すものは少ない」(マタイ7章13節)と言われるように左右対照の狭い門と広い門とになっていることで解ります。(下の写真)
そして松下幸之助氏は「企業は人なり」といったように、経営は人を活用することに他ならなく、「パンを水に浮かべて流す」この言葉など聖書が基本になっているのではと思うことが出来るのです。価値は労働者が作り出すと言ったマルクスも無神論は罪だと言っているのです。人を疎かにしているような政治経済が経済を長期に停滞させ社会を疲弊させているようです。今は金融政策ではどうにもならなくなっている事を認識すべき時だと思うのです。
世界経済が悪化していることを真剣に考えて、円安株高誘導や自由貿易(TPP)では日本経済は再建できないはずです。世界恐慌と戦争を避ける為に、経済と聖書は密接だということを認識し、また経済は国を治め国民を救くう事(福沢諭吉)と言う事を胆に銘じるべきです。それが国際的にも求められているのではと考えられます。完