20162

             見失った経済学
                        「完」

 

「汝の敵を愛せ」より

新約聖書のマタイの福音書の9.12.15.20.21章で、イエスの事をダビデの子と呼んでます。またキリストはダビデの予型とも言われ、ダビデとイエスキリストは切り離せないようです。そして旧約聖書の中の詩編はダビデのものが殆どで、その中にダビデの詩編がキリストによって成就したものというものが数あるようです。

特にイエスの「汝の敵を愛せ」は、詩編22編で戦いの勇者ダビデの苦悩と神への崇拝を23編の5節には「あなたは(神)わたしの敵の前で、わたしの前に宴を設け、わたしの頭に油をそそがれる。わたしの杯はあふれます」とあります。これこそダビデを王とみとめ、戦うのではなく仲良くすることによって自分も利益となる。と解釈できるでしょう。それは正に「汝の敵を愛せ」となるのです。

ダビデ以後戦争によるユダヤの王国の滅亡などが有った後、ユダヤ教、キリスト教とイスラム教として別れ、現在先進国との確執は、先進国の責任とも考えられるはずです。ただイスラム国の横暴ぶりは目に余りますが、どこで結論をだすのか、先進国の経済を破綻させるような現在の政策で良いのか?、戦争準備の軍事産業やマネタリズムだけで経済は成り立っていけるのか?価格競争やバラマキで経済が成長していくのか?(現実に中国人の爆買いなど外人客の激増で消費需要は増加したにも関わらず、10月〜12月四半期はマイナス成長だったこと)そしてGDPよりも負債が増え続ける現象を、金融資産を増やすだけでは長期的に解決できないことは、だれが考えても解るはずです。資産や負債と損益や収支は違うのです。それは現在は時価評価基準で評価利益は実現利益とは違うからです。そして株価や為替相場は変動し上げり続けることはあり得ないからです。

それに、為替相場は海外との関係はゼロサムで、日本が得すれば必ず海外では損失になるということです。そして日本円が市場に溢れている現在は、それを投機に利用することで相場はそれぞれの思惑で乱高下することになるのです。それが物価に影響し企業の業績を左右して、その不安定さが設備投資に生産に陰りがでて経済に影響するのです。要するにGDPに影響しバラマキを誘発し負債が増え続けることになるのです。
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