2014年3月
円安による実体経済の影響
(円安による為替差益と差損は、外貨が多い日本は圧倒的に差益ののほうが多い)
金融で利益を上げようとする風潮は、物価高での経済の影響を考慮していないことが上図でわかるでしょう。すなわち金融で利益をあげようとするあまり消費性向を低下させ、物価高を消費が補えないことでデフレ不況になったのです。そして、国の負債が一千兆を超すほど増加していることは、金融での利益が経済に貢献していないあらわれで、物(物価)、人(賃金)、金(金融)が調和を保っていなかったのです。
為替はその時、その時がベースになりますので、レートがこのまま安定すれば物価はそのままになり、為替差益、差損は発生しません。よって物価のことを考えると、これ以上の円安で金融利益を上げようとするのは期待できないでしょう。現在利益があがっているという一部の大企業は、この円安差益が主だと考えられますが、超金融緩和策での円安誘導は、上図のように物価高から賃金低下などでデフレとなり、政府の公共投資増額を誘発し負債が増加したことで勘違いだったのではと、また多くの非正規社員や派遣社員を増加させたのは、価格競争や金融利益のための犠牲になっていたのではと思わせられます。
現在政府や大企業の一部は賃上げといっているようですが、多くの労働者の低賃金の底上げをしない限り消費は増えないでしょう。景気の気だけでは高額所得者の株式投資などの貯蓄は増えても、消費は増えないということで、日本は競争競争できた結果、この所得をおろそかにしてきたことが、経済の混迷を来してきたようです。物、人、金を調和した経済を考えて行かなければ、日本経済は再生できないということでしょう。
また、80円から100円まで円安になり(2014年3月現在)、外貨を抱えた国や一部の大企業は大きな利益となってますが、先にのべました円安での物価高は、この賃金の底上げをする政策を真剣に取り組まないと、財政赤字で負債は増え続けるでしょう。
国民が耐え忍んでいても、政財界、エコノミスト、マスメディアの変化と、力、努力がないと、経済の再生はないでしょう。それには国際的な協調協力が必要なはずです。
円高による実体経済の影響
上記の図のように、為替の変動である円安・円高は無策のままだと経済に悪影響を与えるようです。円高で輸入物価が安くなったとき、円安還元セールなどを傍観していた政治やエコノミスト、それにマスメデアはなにをしていたのか、今になって思うはずです。日本人は、とかく競争がすきなようで、それは聖書をしらないからでしょう。
為替の安定は最も重要なことで、且つ価格競争は日本経済を崩壊させることが分かる筈です。後進国の安い賃金を求め海外生産基地での生産による価格競争は、日本にとっても国際的にもデフレを誘発したのです。
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