201923

財政破綻否定論とプライマリーバランス

資産が有るから負債が増えても問題が無い、だから財政破綻はしないという。一方で財政均衡をとプライマリーバランス政策が2004年に設立させたようです。しかし、どちらも現在財政政策として的外れになっているようです。また、その資産の現預金以外の資産は売却回収できるのかです。企業は売却して負債を返済し新たな設備投資に力を入れられるのか?国は売却して社会保障政策等や負債消化に力を入れる事が出来るのか?が問題です。ようするに国内市場の需要はどうなっているのかが問題なのです。歳入を無視したような評論家の発言と、歳出の社会保障費の増加が歳入歳出のバランスが悪くなったと解説しています。しかし、これはあくまで財政の問題であって、税収を上げられる経済政策を全く考えていない表れなのです。そして、歳入不足を消費税に頼っているのです。

今まで自分のホームページで述べてきた経済学喪失の現実は、実務を無視した現れなのです。簿記を全く知らないからに他ならないと思うのです。貸借対照表(バランスシート)だけで経済判断するのでは無く、損益計算書が重要な問題なのです。それは企業の経済活動の評価が損益計算書に現れ、結果として貸借対照表に反映されるのです。これは企業だけでなく国の財政にも当てはまる筈です。
 企業の利益追求(利益だけの追求では無く社会的責任の追及)という活動が、歳入に貢献するという事を忘れているからに他ならないのです。それは自由貿易と言って海外生産拠点を重視してきた結果、国内経済の衰退で少子高齢化と成った現実を分析していない表れなのです。歳入の増加を計るにはどうしたら良いのかが大問題でしょう。 また、企業が利潤を上げ負債を返済するということは、次の設備再投資に際して借入出来る条件を得るためで、国の借金も返済しなければ信用に関わる筈です。このまま税収が上げられずに国債にたより、日銀がどんどん貨幣を発行していくと、どうなってしまうのかを考えていないからです。円がますますダブつき金融利益を得る為の投資で結果相場が乱高下し、時価評価基準だけに評価損益が増税や減税に成り(12月決算では評価損で減税になる)、また、自由貿易TPP関税撤廃による減税で歳入不足になり、財政経済に影響するのは間違いないのです。あくまで企業の利益追求の市場環境を国内に作ることでしょう。歳入税収を上げるためには、それしか日本経済復活の道はないのではと思うのです。なお海外との連結決算は無意味なのです。しかし、連結決算利益による課税徴収出来るなら財政的には意味合いが違ってきますが、粉飾決算と同じで増税となり資金流出で企業体力を失います。
 価格競争は売り上げを伸ばそうとして量の販売となるので“人手不足”になる要素もあるのです。また低賃金で働く“人手不足”になっているのです。それより価格競争は利益追求を妨げるのです。人手不足で海外労働者の問題が有るようで、不足が60万人と報道で語っていましたが、海外在留邦人は29年度10月現在135万人と言います。20年で約60万人増えています。これをどう解釈するのか、今更取り返しがつかないという筈ですが、国家国民の為に政治家や経済家は身を削る思いをすべきだと思うのです。人手不足を賃金が安い労働者を求めている限り、日本の明日は見えないと考えます。
以上財政金融政策だけでなく経済政策を現在求められているのではないでしょうか?

金(カネ)余りはフリードマンかぶれ(貨幣の供給量と自由競争)した結果で、溢れている円を政府が借り入れ財政投資をすればという事をネットや報道で語っていますが。国内での物作りを忘れているとハイパーインフレに陥れやすくなるという事が言える筈です。勿論、今のところ金融機関は返済能力が無い人には金(カネ)を貸さないので(過去の倒産を見ればわかる筈で、金融機関が無制限にお金は貸しません)、隅々まで金(カネ)が回りませんから、その危険性は薄いとは思います。しかし、金融財政だけで経済を支えられる筈はないのです。
 企業倒産は自由競争(価格競争)で収益圧迫による事が殆で(バブル崩壊は資産崩壊)、その損失負債を今まで政府介入、更生法、それにリストラで乗り切ってきた筈です。それがここ数十年の日本経済です。政府が需要を金融で起こす事は邪道でしょう。それは余っている金(カネ)が金融機関から消費者に移り、金(カネ)余りがそのまま続く筈です。また資産バブルの懸念も有るので、金(カネ)余りを景気対策に利用する財政政策は物価の上昇を煽り、また為替等の影響(為替レートによる物価変動)を考えないとならないので、金(カネ)余りを安易に考えることを避けるべきだと考えます。そこに価格競争を続け国内での物作りを忘れていると企業倒産が増え、それこそ(金(カネ)>物)でハイパーインフレの懸念がある筈です。

 MMT理論では政府が財政赤字でも、その分は他の分野で資産が増えているから破綻はないと言います。しかし、財政赤字とは歳入不足なので歳入をどうするのか?負債が増え続けているのは何故なのか?それを歳入は日銀の貨幣発行により、政府が借り入れ財政出動して行くと言うことのようですが、歳入不足から貨幣を発行し続けて行くと将来どうなるのかです。財政と金融は異なる筈です。金(カネ)が溢れ金(カネ)>物になるのは必然性があるのではと考えます。ハイパーインフレの要因ではないのでしょうか?勿論経済が好転して歳入が増えればということを語るはずですが、過去に国債発行を続けて来たにも関わらず、現在の経済成長(ゼロ成長に近い)をみても、衰退している経済社会(特に社会福祉の衰退)は何だったのかです。少子高齢化や所得格差の拡大、人口減少をどう考えているのか?それこそ財政破綻が現在進行中と言えるのでは?産業での収益により税収増を見込む経済学を喪失していると考えられます。
 物(物価)、人(賃金)、金(カネ)(金融)という経済の基本を忘れていると間違いを起こすという事です(
クルーグマンは異次元の量的緩和は失敗いであった語っています)。
 なお統計でみると内部留保が11年から増加傾向にあります。これこそ企業が将来を懸念している表れで、また、株高円安による資金の伴わない評価益によることもあるのだとも考えられます。何れにしても企業が将来的に損失>利益になった時の備えだと解釈できます。企業短観悪化を見てもそれが伺えます。
 最後に高齢者は何をすべきかを考えています。それは老人クラブの中で、過去の経験を生かし健康で明るく活動すべきだと、グランドゴルフ、ペタンク、ゲートボール等で、また旅行や娯楽等で活性していることを認識してください。決してため込んでいるわけではないと思うのです。ごく一部の人が裕福であって、少ない年金生活者が大多数占めているはずです。貧乏しても心の貧乏はすべきではないという思いでいます。
(高齢者の社会生活をご覧ください

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